「猫捕獲条例」、抗議で廃案になる!~京都府・大江町~
京都大江町の「猫捕獲条例」は、抗議で廃案になりました
3月5日、京都府大江町において、「飼い猫の登録制度を導入することによって、猫の捕獲ができるようにする」条例案が計画されている新聞報道がありました。
新聞などによると、条例の目的は、「登録することで飼い主に責任をもって適正飼育をしてもらう」と、あたかも「愛護目的」かのように言われています。しかし、 JAVAが、直接、町の担当責任者に確認してみると、以下のようなことが明らかになってきました。
・町内の飼い猫は町役場に登録し、交付される首輪を装着することが義務づけられる
・町では「ゴミを荒らす」「家に侵入する」といった猫についての苦情を言ってきた町民に捕獲箱を貸し出し、捕獲させる
・捕獲後、首輪がなく、飼い主がわからない猫を町は町民から引き取り、役場に置いて、2日間、掲示板やケーブルテレビなどで町民に猫を捕獲したことを知らせ(公示)、その間に、飼い主が名乗り出なければ、京都府の福知山保健所に引き取りを求め、最終的には府による殺処分を計画している
これでは、明らかに「野良猫の駆除」を目的とした条例としか言いようがありませ ん。町は、野良猫の一掃を狙い、捕獲をスムーズに行えるようにするために飼い猫の登録を義務化しようと言うのです。JAVAは町長に対し要望書を提出し、「条例案から 猫の捕獲に関する事項を削除すること」などを強く求めました。要望内容は次のよう なものです。
・条例案から「猫の捕獲を認める」内容の条文を全て削除すること
・猫を捕獲しないこと。町民に捕獲させないこと
・捕獲された猫の引き取りは、行わないこと
・町民に対して、動物に対する犯罪の防止、動物愛護意識の向上を啓発すること
条例案は、5日後に開かれる町議会において審議される予定で、この条例案が制定されることは確実と思われました。
そこで、JAVAは、何とかしてこの条例案の制定を阻止するため、大江町長に続き、京都府知事にも要望書を提出し、さらに大江町の町議会議員全員の自宅にも直接送ったうえで、インターネットを通じて情報を流すなど、緊急の要望活動を全国的に展開しました。
その結果、3月14日、「条例案は継続審議とする」との委員会決定が出され、ほぼ決まりかけていた条例案の、「事実上の廃案」を勝ち取ることができたのです。
(JAVA NEWS No.71より)