<米国>母子ザルを引き離す研究再開
2014年12月1日
NIH(米国国立衛生研究所)の資金による赤ちゃんザルを母ザルから引き離す研究を、ウィスコンシン大学の動物保護・使用委員会は承認した。この悪名高い研究は同研究所で50年ほど前にも行われていた。
今回の研究目的は、最新の脳のスキャン技術を使用して生まれてから間もない時期にサルの脳に発生する不安・憂鬱と関連して起こる変化を確認することであり、中心となっている研究員はこのデータが人間のための新しい薬物療法と精神療法の方策をもたらすと信じている。
20頭の赤ちゃんザルたちは、生まれたその日に彼らの母親から引き離される。彼らは隔離され、3~6週間1頭で過ごす。そして別の母親から引き離された赤ちゃんザルと一緒にされる。度重なる不安誘導テストが行われ、継続して脳のスキャンを行う。6ヶ月後、その赤ちゃんザルのペアは離され、新しいパートナーと一緒にさせられる。さらなるテストが行われ、ずっと脳のスキャンは続く。これとは別の2番目のグループの20頭の赤ちゃんザルたちは、自分の母親に育てられた後、最初のグループのサルと同様のテストを受ける。そして1年の実験後、その40頭のサルたちは脳を調べるために殺される。
この研究についてはかなりの論争があり、ウィスコンシン大学はこの実験を進めていくことに対する反対世論を認識している。
AWI Quarterly Fall 2014 vol.63 No.4 by Animal Welfare Instituteより
(翻訳:JAVA翻訳チーム)