<英国>子ネコのまぶたを縫い合わせる残酷な実験
アニマルライツ活動家やBUAVは、英国のカーディフ大学を、許しがたい残酷な実験を子ネコに行ったとして非難している。2012年初めに「ヨーロッパ神経科学誌」(European Journal of Neuroscience)に研究論文が掲載され、実験が明らかになった。またこの実験には、税金が使われている。
カーディフ大学は、両目の視野と脳機能の関係を調べる目的として、31頭の子ネコを様々な環境下に置いた。研究者は、一つのグループの子ネコたちを、生まれた瞬間から完全な闇の中で母ネコと共に育てた。あるケースではそれが12週間続いた。別のグループの子ネコたちは通常通りに育てられた後、麻酔のもと、まぶたの縫合手術が行われた。また、論文には、子ネコたちの頭蓋骨を開き脳にカメラを入れるなどの方法で視覚的画像を撮ったことが記載されていた。子ネコたちはその後、殺処分されている。
大学側は、実験は内務省の許可を得ており、ヒトの内斜視や弱視について研究するという正当な目的のためだと主張している。しかし、BUAVの獣医学に関するアドバイザー、Nedim C. Buyukmihci博士(カリフォルニア大学デイヴィス校 獣医学名誉教授)は、「ネコとヒトとでは、視覚システムの構造と機能は本質的に異なっており、またすでに確立されている人道的な方法で、同じ情報をヒトから得ることができる」と述べた。
BUAVは、ネコを使った実験が増加していることに懸念を強めている。内務省の統計によると、2011年に153匹のネコが実験に使われ、実験数は2010年より48件増え、235件であった。そのうちの151件は複合的なシステムに関する実験で、48件は神経システムについての実験であった。また、大多数の実験は基本生物学の研究で、その他は応用研究であった。
BUAVの代表ミッシェル・シュー氏は次のように語った。「公的な資金援助を受けてこのような研究がカーディフ大学で行われていることを知ったら一般の人々はショックを受けるでしょう。実験は子ネコの光を奪い、まぶたを縫い合わせ、そのあと健康な組織を冒す脳の手術を行い、死に至らしめるのです。これは許しがたい残酷な研究です。」
カーディフ市諮問委員会副次長のラルフ・クック氏も「ネコが視覚によって世界を捉える方法は私たち人間の方法とは違います。もしあなたがネコと一緒に暮らしていればお分かりでしょう。」と述べている。
(翻訳:JAVA翻訳チーム)