<米国>PCRM、ラットを実験から救う
2014年5月23日
米国の動物実験に反対する医師・科学者の団体PCRM(責任ある医療のための医師委員会)の毒物学部門と規制試験部門は、チンパンジーと同様に小動物の命も実験から救う努力をしている。
水酸化トリフェニルスズ(TPTH)はジャガイモやてんさいなどの植物に発生するうどん粉病を抑え、虫から作物を守るために使用される。米国環境保護庁(EPA)は、TPTHが人間の免疫システムに有害かどうか調べる実験を、化学薬品製造会社に要請した。
その実験は、40匹以上のラットに、苦痛を軽減する措置を施すことなくTPTHを28日間毎日投与し、実験後はラットを殺処分するというものであった。
しかし、PCRMの規制試験方針コーディネーターであるバーディ氏は、TPTHが有毒であることを示す4つの研究が既にあることから、これ以上の動物実験を行ってもヒトの健康を守ることにはならないとして、EPAに要請の撤回を求めた。PCRMから提出されたデータに対しEPAの科学政策委員会は、必要な実験データを満たしていると判断し、化学薬品製造会社への要請を撤回した。
PCRMウェブサイト「PCRM Scientists Spare Animals from Pesticide Test」より
(翻訳:JAVA翻訳チーム)