コストコ サプライヤーの輸送トラックで1,000羽のニワトリが焼死<米国>
PETA〈*1〉が入手した米国農務省の文書によると、2022年6月17日にネブラスカ州にあるコストコ〈*2〉のサプライヤー、リンカーン プレミアム ポートリー(LPP)のニワトリ輸送トラックが大炎上し、多くのニワトリが犠牲になったことが明らかになった。トラックの檻に入れられた6,000羽のニワトリのうち1,000羽が焼死し、1,500羽が負傷した。LPPの内部告発者は運転手が緊急ブレーキをかけたままにしていたのではないかと疑っているとPETAに語った。LPPのスタッフは燃え盛る輸送トラックから逃げ出したニワトリの首を折り、それ以外の生存していた全てのニワトリも4時間近くかけて二酸化炭素で殺処分した。
LPPでニワトリが極めて残酷な方法で命を落としたのはこれが初めてではない。2021年には、過密状態の輸送トラックで約30,500羽のニワトリが25時間にわたって餌と水を与えられず、そのうち少なくとも1,622羽が翌日に死亡しているのが発見された。しかしコストコはその事件の後もLPPから鶏肉を調達することをやめていない。それはまさに格安食肉業界でニワトリが耐えている苦しみを示している。
ニワトリは、100羽以上の他のニワトリの顔や社会秩序を記憶することができる。そのニワトリたちを輸送トラックの狭い極限状態に置き、明らかに命の危険が迫っているのに逃げることもできないような状況に置くことは、決してあってはならない。
ag-gag法〈*3〉によって食肉業界の不適切な動物の取り扱いの証拠を明らかにすることが困難になっているが、すべての人がこの種の残虐行為を受け入れてしまったわけではない。PETAの“車輪の上の地獄(Hell on Wheels)”トラックは、人々に厳しい現実を突きつける。それは見る人に食用にするために殺されるニワトリが日常的に耐えさせられている恐怖を暴露している。
- *1People for the Ethical Treatment of Animals (動物の倫理的扱いを求める人々)/米国に本部を置く動物保護団体
- *2 会員制の倉庫型ディスカウントストア
- *3 農業業界に関する内部告発を防止する法律
1,000 Chickens Burned to Death at Costco Supplier’s Slaughterhouse (PETA)