Good News!ケージの禁止が輸入品にも適用?カリフォルニア州がそれを現実にする<米国>
2024年1月、カリフォルニア州はケージフリーに関する州法を施行した。この規制は輸入品を含むすべての製品に適用され、EUにとっても道を開く先例となるだろう。
Prop.12として知られるこのケージの禁止は、2018年の投票で、有権者の62%以上が承認した。この法律は2022年から産卵鶏と子牛の極端な閉じ込めを禁止しているが、養豚業者には2023年12月末まで移行期間が与えられた。しかし、2024年1月には全セクターに適用され、産卵鶏、雌豚、子牛用のケージが事実上禁止され、さらに、不適切な環境で飼育された動物に由来する輸入製品の販売も禁止される。
米国最大の経済圏域であるカリフォルニア州に輸出する企業や生産者は、この禁止措置に従う必要がある。カナダの養豚会社DuBretonなどの生産者は、2023年11月にProp. 12認証を取得したと発表した。英国では、農場が特定の動物福祉要件を満たしているかの評価を行うレッド・トラクター〈*1〉認証により、農家はProp.12の認証チェックも受けることができる。
全米豚肉生産者協議会(NPPC)は、この規制が米国憲法の通商条項に違反しているとして異議を唱えていたが、最高裁判所は、すべての製品に対して独自の動物福祉基準を設けるカリフォルニア州の権利を支持した。
この法律は全米に波及効果をもたらし、マサチューセッツ州では動物の飼育施設に関する条件を課す法案が動き出し、ミシガン州では2024年12月までに産卵鶏にケージフリーを義務付け、ケージ飼育卵の販売を禁止する法案が可決された。他の少なくとも15の州は、妊娠ストール〈*2〉、産卵鶏用バタリーケージ、子牛用のケージ飼育、その他の動物福祉に反する行為をすでに禁止している。
Prop.12は、EUの動物福祉法の待望の改正版に、輸入製品を含める道を開くものである。現時点では、EUの動物福祉基準のほとんどは輸入品には適用されない。よって、動物福祉のレベルが低い輸入品の方が安上がりであるため、残酷な家畜生産が助長されている。
動物福祉に関する最新の特別ユーロバロメーター〈*3〉では、EU市民の84%は、輸入要件や非常に厳格な表示制度を課すなどの措置を講じて、畜産物の輸入の現状を変える必要があると考えている。
欧州委員会はEU市民の声に耳を傾け、動物福祉に関連した輸入要件をさらに採用する必要がある。
- *1英国の食品と農家を擁護するために2000年に農家と業界のリーダーによって設立された英国の非営利企業
- *2妊娠・出産させられる母豚を妊娠期間中(約114日間)拘束する個別の檻
- *3EUの公式な世論調査
A ban on cages that applies to imports? California makes it a reality (Eurogroup for Animals)