Good News!家畜の生体輸出が禁止に<英国>

2024年10月28日
©Jo-Anne McArthur / Eyes On Animals / We Animals Media

「動物福祉(家畜輸出)法」の制定により、と畜または肥育目的で生きた家畜を英国から輸出することが禁止された。
この法律の成立は、残酷な生体輸出貿易に反対する50年以上にわたるキャンペーンの成果である。動物たちは陸路と海路での輸送中、過密、疲労、脱水、ストレスなどに苦しむ過酷な状況下に置かれ、そして、多くの場合最後にはと畜されていた。

この法案は2017年に保守党によって初めて提起された。EUの貿易規則では加盟国が他の加盟国への生体輸出を禁止することができないため、これはブレグジット(英国のEUからの離脱)の利点として推進された。この禁止措置はCompassion in World Farming〈*1〉などの活動家たちによって画期的な勝利として称賛された。
「数十年にわたり、家畜たちは大陸への無意味で過酷な輸出に耐えてきた。だが、もうそれも終わりだ! 献身的で粘り強い支持者たちのおかげでこの困難な戦いに勝利できたことを、私は非常に誇りに思う」と Eurogroup for Animals〈*2〉のPhilip Lymbery代表は語る。
欧州委員会に対しても、これに倣ってEUからの生体輸出を終わらせるよう、圧力が高まっている。


  1. *1英国の酪農家が設立した動物福祉団体で、生体輸出、工場畜産に反対するなどのロビー活動やキャンペーンを行っている。
  2. *2ベルギーのブリュッセルに拠点を置く動物保護団体

United Kingdom bans live animal export (Eurogroup for Animals)

Compassion in World Farmingのチームメンバーたちからのメッセージ動画(英語)

「HISTORIC MOMENT: Live Exports have been BANNED from Britain(歴史的瞬間:英国からの家畜の生体輸出が禁止に)

動画のメッセージ字幕の日本語訳(JAVA訳)

英国から家畜の生体輸出がついに禁止された。数十年にわたり、支援者と動物活動家たちは粘り強くキャンペーンを続けてきた。長年の活動の中で、私たちは決して諦めなかった。

1990年代に何百万もの英国の家畜が毎年輸出されていた時、あらゆる階層の抗議者たちが団結してこれらの動物の声を代弁した。世論の反発を受けフェリー船は、イングランドの港から大陸へ向けたと畜や肥育のための動物輸送を停止した。

調査によってその残虐性が明らかになった。そして地域での抗議活動により、ショアハム〈*〉、プリマス〈*〉、コベントリー空港、ブライトリングシー〈*〉からの生体輸出が停止された。港や国会議事堂の外、そして国中で抗議活動が続いた。大規模な請願が政府に提出された。

裁判により強制措置が取られ、最終的に離乳前の子牛の輸出はスコットランド政府によって停止され、今、英国全体で生体輸出が禁止になった。この瞬間は何年もかけて実現したものであり、多くの人々の努力と献身のおかげで、英国の動物たちは欧州やそれ以上に長い過酷な旅から救われる。皆さんのおかげで、子牛たちはもう食肉用の農場へ輸送される際に23時間も食事なしで耐え忍ぶ必要がなくなる。羊たちはもう何時間もトラックの中で苦しみ、目的地に着いたらと畜されるという運命から解放される。

私たちは力を合わせてこの残酷な取引を止めました!私たちは力を合わせて生きた家畜の輸出を禁止しました!

  1. *英国の海沿いの街・都市

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